この数年来、「ノート術」や「手帳術」を仕事の軸に、ライターとして雑誌や書籍、Web媒体などの編集制作やライティングに携わるeyeco(ごとうあいこ)さん。
70以上にのぼる人の「書き方・使い方」の取材を通して、自らもノートや手帳のヘビーユーザーになったというeyecoさんに、日頃から実践しているノートの使い方をEDiTのノートを使用しながらご紹介いただきます。
TEXT:eyeco(ごとうあいこ) PHOTO : 吉崎貴幸
「1テーマの趣味ノート」、覚えた知識や学んだことを自分で工夫しながらノートにまとめていくと、振り返りも楽しくなります。私は、近年、薬膳や発酵など食への関心が強まり、本などで学ぶだけではなく日々の生活に取り入れていきたいと考えていました。そんなときに、インスタグラム上でサークル活動をしていた「#薬膳お粥部」を発見! 毎月“部長”から出題される食材に沿った薬膳粥を作り、「活動報告」を自分のインスタグラムアカウントでもアップしています。
薬膳は、漢方食材やハーブ類だけではなくて、私たちが普段口にする野菜や肉・魚、きのこ、海藻、卵、豆や穀類などあらゆるものからつくられます。それぞれに効能があり、旬の時期や心身への働きかけを考えながらつくる一皿。薬膳粥をつくる活動も、「きのこ」や「大根」など決められたメインの食材は使いつつも、食材の組み合わせや味つけは各自に委ねられているので、自分なりにサブテーマやポイントなどを考えながら、ノートに記録するようになりました。それをコレクションしたものが、私の「趣味ノート」です。
ポイント1: ルールを作って記録する
趣味ノートは、1つのテーマに沿ってコレクションするので、フォーマット化して記録内容をおおまかに分類します。
① 課題に取り組んだ日(調理日)を記入
② 記録する内容を「課題」「テーマ」「ポイント」など、項目に分ける
③ 写真でビジュアルをいっしょに残す(私の場合は「iNSPiC」でプリント&貼付)
ポイント2 : 必要な情報を書き入れる
課題に取り組む前に、自分なりにテーマやポイントなどを考えて書きます。そこから、材料や素材の特徴、期待される効能などを本や教科書で調べて記入、調理後に振り返って気づきをノートに追記しています。
① つくる前に「テーマ」と「ポイント」を考えて記入
② 材料を書き出し、学んだ効能や栄養素などの情報を添え、特に覚えておきたい箇所は赤字で記入
③ つくったあとの感想や、新しいアイデアを書く
「しっかりインプットしたい!」という気持ちと「ページを繰り返し開きたくなるような楽しいノートにしたい!」という思いから、写真を意識的に活用しました。文字ばかりだと記憶に残りづらいけれど、ビジュアルがあると紐付けしやすいからです。文字情報は、目線が定まりやすいよう表組みにしてルールに沿って整理し、ページ内の色数を抑えて、重要なところだけ赤を使っています。
“記録して終わり”、ではなく、“記録から新しく発展させていくノートにする”。それがこの趣味ノートのポイントです。たとえば、アロマクラフトやお茶のブレンドのログ、ワインの飲み比べの記録など、必要に応じて項目を変え、このフォーマットを活用した趣味ノートをつくっても楽しいと思います。
「1テーマの趣味ノート」のよさ
▶共通テーマでコレクションできる
▶書きながら予習・復習ができる
▶ルールに沿って書くことで、振り返りがしやすい
▶ノートに書いて実践することで、学びがどんどん発展して楽しくなる
▶写真やイラストなど、ビジュアルをいっしょに残すと記憶に残りやすい