手帳が公私ともに充実した日々のサイクルをつくる ケアマネージャー / 笛木望海さん

EDiT手帳は、やるべきことを
自分自身で気づいていけるツール

笛木望海さん / ケアマネージャー

群馬県高崎市から電車で1時間ほど、江戸時代には東照宮に幣帛を奉献するための勅使が通った日光例幣使街道の宿場町として知られた玉村町。都会の忙しないリズムとは違う長閑な時の流れ、高い建物がなく近くに感じる空、緑豊かに広がる田んぼの景色......そんな町に笛木望海さんが勤める「小規模多機能タマビレッジきらら」があります。

EDiT 1日1ページ手帳のユーザーのおひとりである笛木さんは、タマビレッジきららの専任ケアマネージャーとして高齢者やその家族の支援をするうえで、PDCAサイクルをスムースに循環させていくツールとして1日1ページ手帳を活用しています。

PHOTO : 吉崎貴幸

介護が必要な人とサービス、保険をつなぐ

小規模多機能型施設とは、高齢者が通いやショートステイをしながら介護や支援サービスを受けられる介護事業所のこと。笛木さんはそこでケアマネージャーとして、介護士とともに、日々利用者本人、そしてその家族のさまざまな状況やケースと向き合っています。

EDiT 1日1ページ手帳を前に穏やかな笑顔で語るケアマネージャーの笛木望海さん

そしてケアマネージャー(介護支援専門員)は、介護支援を必要とする人が介護保険制度を利用して、本人の自立や尊厳を守りながら適切かつ効果的なサービスを受けられるように、市町村などの関係機関や医療機関、または地域の民生委員などとの調整・連携をおこない、要介護者と介護保険サービスをつなぐことが主な役割です。

笛木さんも、事業所に通う利用者に対し、要介護認定の申請、ケアプランの策定と実施管理、給付金の計算や請求など、実にさまざまな業務に携わっています。一方、利用者への身体介護(食事や入浴の介助など)、生活支援(食事の用意、買い物など)は介護士の仕事となり、現在タマビレッジきららには5名の介護士がいるそうです。

書くことを習慣付けた
“書くこと”が必須の仕事

私生活では5歳と3歳、やんちゃざかりのかわいい2人の息子がいる笛木さん。「家族、子どもたちとの日々を残したい」と日記帳代わりに見つけたことがEDiTとの出会いでした。

「実は、学生時代は書くことがあまり好きではなかったんです。でもこの業界では常に記録を残さなければいけません。記録のない仕事はやっていないのと同じことなんです。しかもデジタルが当たり前のこのご時世でも、手書きが主流なんですよね。……そうして書くうちに、だんだんと手書きが苦手ではなくなりました。子どもの成長を書くことをモチベーションに、当初は1日4行書いていた日記も、それでは足りなくなってしまって……。書きはじめはA5のノートを使っていましたが、“日付入りがほしい”と文具店で探していたところ、EDiTのスープルを見つけました。私の好きな赤色があったので、即決でしたね」

今では、A5サイズの1日1ページにはプライベートの日記を、B6にはオン・オフの予定や仕事のメモを書き、2冊を並行使用しています。さらにEDiTのアイデア用ノートも愛用。

「アイデア用ノートのA5ヨコ型の判型の使いやすさがすっかり気に入って、利用者さんの1日ごとの行動予定を記す書類も同じサイズで作成しました(笑)」

A5サイズの日記用は黒、B6の公私兼用は赤い手帳を使っている

1日1ページのA5サイズ(黒)は主に家族との思い出を綴る日記帳代わりに。B6(赤)は公私兼用の手帳に

デイリーページ : 予定と結果を記し、タスクをチェック

笛木望海さんのEDiT B6サイズ 1日1ページ手帳 デイリーページ

① 手帳には予定(仕事&プライベート)と結果(仕事)を記している。上下のガイドポイントを利用して線を引き、左を予定欄、右をメモ欄に使用

② その日のTO DOを記入。赤いチェックは終了、青は持ち越しのタスク

③ 見やすいように枠を付け、さらに青と赤を使うことで用件ごとに差別化

④ 事業所の利用者の外出引率時の記録。ささいなことも、その日の感想として残しておくとよい思い出に

年間プランニングページ : ビジュアルでビジョンを可視化し、わかりやすく

笛木望海さんのEDiT B6サイズ 1日1ページ手帳 年間プランニングページ

① 1年間のビジョンをテーマごとに写真でイメージ。ビジュアル化されてわかりやすく、見るたびに気持ちも華やぐ

② ビジョンから実際の行動目標へ。プライベートとビジネスに分けて、プランを記入。日々ここを振り返ることで、年頭の初心に立ち返り、今するべきことが見えてくる

③ 家族の誕生日、仕事の予定など、見えている1年の予定を記入。この見開きを振り返る週間が付いているので、頭にも自然と入る

④ かわいいステッカーを貼ることで、1年間を楽しく、公私ともに充実させたい気持ちが伝わってくる

年間プランニングページのビジョンに目標として書くことで、学生のとき以来読んでなかった本を開く習慣ができたという笛木さんはまた、「 “美術館に行く”と掲げ、ルノワールの『イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)』をコラージュしましたが、ちょうど上野で展覧会があり、そのイレーヌの実物を見ることもできました。単調なリズムの生活の中で計画性を持って行動したがゆえにできたことであり、EDiTを使っていてよかったなと、改めて思いました」と言います。

EDiT手帳は、自分をよりよくしてくれる先生のよう

EDiT手帳を使うことで、PDCAサイクルが自分の中でフォーマット化され、実践につながり、自然と行動できるようになっていると感じている笛木さん。「もっと早くこの習慣が身につけばよかった、もっと早くEDiTを使っていればよかった」と悔やんでいます。

「業務の中で記録を残しても、それは利用者の行動や状況の記録。自分のやったことや思ったことが抜けてしまうんです。“介護”の中に、“相手と自分”がいる。だから自分がどう思った、どうだった、どうやって次につなげるかが大切なんです。それにそういった記録を残すことで、自分について知ることもできた。精神的に割と安定している方だと思っていたのですが、波があることに気づきました(笑)」。そう話す笛木さんにとって、「EDiT手帳は、自分をよりよくしてくれる先生のよう」と感じているそうです。

「ふんわりした目標だと実現できないことがわかったので、毎月の終わりに次の月の月間プランニングページも活用し、目標をブレイクダウンしています。そして実際の行動に移し、月の終わりには◯×を付けて確認しています。そうすることでEDiTが、日常生活や業務の中で“やるべきことに自分自身で気づいていけるツール”になるんです」

自分で考えて動く介護職を。
スタッフもEDiT 1日1ページ手帳を活用

1日1ページ手帳のよさを実感した笛木さんは、「自分で考えて動く介護職を育てていきたい」との思いから、事業所で働く介護士の人たちにも、業務をする上でEDiTを活用してほしいと考えました。ただ、ケアマネージャーの笛木さんの業務にはアポイントメントもあれば書類作成もあり……といった具合に、内容や時間に可変性があるのに対し、介護職はチーム内の分担で作業が進行し、一人でスケジュールを決めることが少ないため、どう1日1ページ手帳を使ってもらうか、当初は悩んだそうです。

「自由度があることこそEDiTらしさであり、その存在意義だと思ったので、使い方を強制したくなかったんです。それに“やらされている”のではなく、“好きでやっている”状態になってほしいと思いました」

介護スタッフと打ち合わせをしながら談笑する笛木望海さん

利用者のお昼寝タイムを使って、介護スタッフと打ち合わせ。各々がEDiT 1日1ページ手帳を手にしながら、笑いを交えて和やかに進む

今では、勤務や予定を書き込んだり(マンスリーページ)、資格取得の勉強の計画を立てたり(月間プランニングページ)、その日の業務上のできごとをつぶさに記録して反省するのに使ったり(デイリーページ)、とスタッフ一人ひとりが試行錯誤しながらもEDiTを活用しているそうです。

「それぞれ使い方について悩んではいるようですが、書き込み量は多いし、悩んでいるということは、それだけ真面目に使っているということの裏返しでもあるので、いろいろと忙しい中、“考える”という行為に向き合ってくれているだけでも、しめたものだと思っています」

中庭をのぞむ窓際で、利用者の方と談笑する笛木望海さん

笛木さんをはじめとしたスタッフと利用者たちの間には、気心が知れた者同士のおだやかな空気が流れる

手書きから生まれる思考への刺激

日々、書くことに慣れている笛木さん。それなのに、あるとき介護保険にまつわるコラムを事業所の広報誌に書く際、PCで書きながら筆がまったく進まなかったと言います。

「毎日1日1ページ手帳のA5サイズ1ページ分の日記を書いているのに、なぜこんなに文章が書けないのかと違和感を覚えました。そこで思いつきで原稿用紙を用意したところ、PCとは違ってスラスラ書けた。しかも文章のスタイルもまったく違うんです。“書くと憶える”と言いますが、手書きは単なる思考の出力作業ではなく、同時に脳への入力もおこなう行為で、そこがデジタルとは一線を画す点だと思いました」

笛木さんが手書きの方が文章がよい具合に書けると感じているのも、手書きだとその入力による刺激で、新たな思考が生まれてくるからなのではないかと思っているそうです。

万年筆も文具も
やる気と落ち着きを与えてくれる赤で統一

万年筆が好きだという笛木さんは、EDiTに書き込むときも万年筆を使っています。そしてその万年筆をはじめ、文具や小物類を赤で揃えるというこだわりがあります。笛木さんにとって、赤は興奮を喚起しする色であり「やる気がでる」と感じる一方、「落ち着く」色でもあるそう。

「プラスでもマイナスでもないニュートラルな色、自分自身に似ていると感じるパーソナルカラーだと思っています」

赤で揃えられた笛木望海さんの文具類

名刺入れ、印鑑など身の回りの文具・小物はすべて赤で統一。一口に赤といっても、バリエーションがある

介護職は、人間対人間の高度なサービス

静かでなめらかな語り口調の中に介護業界への熱い想いを秘めている笛木さんは、「介護職のイメージを変えていきたい」と話します。

「介護職は、発展的な人間対人間の高度なサービスです。利用者本人の意思、家族の希望、事業所の能力など、バランスを取りながら利用者にとってよりよい状況をつくるのは難しい。10年かけて同じ人を見るということもまずないのが現実だし、何が正解かがわからない。だからこそ、ヒューマンスキルが必要であり、ケアマネージャーとして、介護職の質を上げていきたい。高度な仕事と認められれば、給料もUPするはずです」

これからますます色濃く社会に影を落とし、深刻化していくであろう日本の高齢化問題。EDiTをパートナーに、毎日さまざまな問題に情熱を持って向き合い、戦う笛木さんのようなケアマネージャーが存在していることは、頼もしく、あたたかな希望の光になると感じました。

ケアマネージャーの笛木望海さん
笛木 望海 Nozomi Fueki
ケアマネージャー(介護支援専門員)

デイサービス、ショートステイ等をおこなう介護事業所、群馬県佐波郡玉村町にある「社会福祉法人グリーンハート 小規模多機能タマビレッジきらら」にて、ケアマネージャーとして日々、利用者やその家族らと向き合う。やんちゃざかりの2児とのできごとを日記に綴る、子煩悩のパパ