7月11日(土)、銀座伊東屋で「EDiT/アイデア用ノート」先行発売記念トークイベント【クリエイティブなアイデアの出し方って!?】が行われました。
千原徹也氏(アートディレクター)、真部脩一氏(作曲家・作詞家・プロデューサー)、佐藤詳悟氏(クリエイターエージェント代表)の3人が登壇。3人それぞれの「クリエイティブ」の定義、アイデア探しから整理・シェアの仕方についての意見が交わされ、充実の内容のトークイベントとなりました!
実際に使っていただいたアイデア用ノートについての感想の一部を、当サイトにてご紹介します。
付箋を利用した佐藤氏のアイデア用ノート
司会:事前にいろいろ書いていただいたようなので。実際お三方に使っていただいたノートです。これは佐藤さんですね。佐藤さん、どうですか? アイデアノートを使ってみて。
佐藤:僕書かないとだめなんですよ。全部。
司会:手書きで。アナログ人間ですね。
佐藤:はい。ものすごく書くんですけど。それで、付箋をよく失くすんですよ。これ、付箋が付いてるので失くさなくて済むっていう。ここのところにToDoとかをやれると、この資料をどんどんできるので。今まではできなかったらばんばん捨ててたんですけど、それをこの付箋によってアップデートできるようになったという。
司会:カスタマイズしやすくて使いやすいということですかね。千原さんなんか、LINEのグループに放り投げてたアイデアの引き出しをここに残せそうな感じですよね。
千原:はい。
曲づくりの過程をメモした真部氏のアイデア用ノート
司会:じゃあ、真部さんのもあるんですよね? 今回は何を書いていただいたんですか?
真部:歌詞ですね。僕もペンを持って手を動かさないと書けないほうです。特に歌詞は。
司会:歌詞。出しても大丈夫ですか?
真部:大丈夫ですよ。これは個人的なストックなので。僕、すごいこのノートいいなと思って。表紙が固いんですよ。僕、机を持ってないので。
司会:机ないんですか。
真部:机の上に鍵盤を置いちゃってるので、書くスペースがないんですよ。だから、パチンとクリップの付いた板みたいなのの上に乗せてやってたんですけど。表紙が固いのがすごい使いやすいなと。
司会:必要なくなりますもんね、パチンが。
真部:それが1つと。付箋って今まで使わなかったものなんですけどすごくいいなと思ったのが、僕は歌詞を書くときに書きながら思いついた順に書き足しをしちゃうので、書き足しをする分の空白をあらかじめつくっておかないといけなかったんですね。整地して、というか。
それを全然意識せずに思いついた順に書いて貼れるというのがすごく便利だなと。今画面に映っているのが、テーマ決めですね。
司会:テーマ。曲のテーマ決めってことですか?
真部:曲は新曲って書いてありますね。新曲の歌詞決めはこんな感じでやってますということなんですけど。
佐藤:こんなの(なかなか)見れないですよ。
真部:これ曲ないとよくわかんないと思うんですけど。1行目にだいたいこんな曲だよなっていう説明をレファレンスを挙げて書いてますけど。こういう感じの曲にどういうテーマで書き始めて、そこからどう脱線していこうかなっていう段階で、まず具体的な中心線としてのテーマを決める作業ですね。
なので、一応構成をメモった上でAメロBメロのだいたいの感じを決めて。1個だけキーワードを決めて。これ「アゲアゲでストイック」って書いてあるんですけど、ドラムのビートが硬質でストイックな感じに聞こえるビートだったので、ストイックから1個テーマを決めようかなと思って。いっぱい、上の黄色の付箋に。
司会:「修行」とかありますね。
真部:「僧侶」って書いてますね。あと「ストイック 厳格な父 娘さんを僕にください」って(笑)。
司会:ストイックですね(笑)。
真部:そのなかから、決めフレーズになりそうなものに乗る言葉を探していって。「皇居ランナー」というのがすごいいいなと思って。
(会場笑)
司会:降りてきたんですね、「皇居ランナー」が。
真部:なので、このワードでいこうっていうところまで決めましたっていうのがこのページですね。
司会:こういうふうに考えるんですね。おもしろいですね。ここの構成はよくてストイックのテーマ出しがちょっと違うなと思ったら新しいのを貼ったりすれば……。
真部:そのときにも付箋をもう1枚上から貼っちゃえばいいのですごくいいなと思いました。
タクシーの車内で描いた千原氏のアイデア用ノート
司会:ありがとうございます。じゃあ千原さんはいかがでしょう?
千原:これですね。
司会:すごいですね。これはどんなテーマというかコンセプトのものを描いたんでしょうか?
千原:こういうの毎日描いてるんですよ。ノートの良さを言いたいんですけど、さっき言ってた固いというの、僕も言おうと思ってたんですよね。僕、絵をどこでも描けるというのがすごく大事だと思って。テーブルないところもあるし、タクシーのなかとかすごい揺れるじゃないですか。
司会:タクシーのなかで描くんですか?
千原:描きます描きます。
佐藤:これタクシーで撮ってますよね。
千原:これタクシーで撮ってます(笑)。
司会:本当ですね(笑)。タクシーですね。
千原:あとグリッドがね。ドットが付いてるじゃないですか。僕フリーハンドでものを全部描いてるんですけど、ドットが付いてるというのをすごく目標に据えて。
司会:それはバランスを見られるということですか?
千原:そうですね。Lとかはドットを繋いで描いてるんですけど。あるのとないのとでは全然絵のタッチが変わってくるので、それはすごくいいなと思います。あと、こういうのをスタッフにまた渡すんですよね。今こんな脳みそを(している)僕はと。
司会:持ってるよと。覚えとけと。
千原:そういうときにペリペリペリとちぎれるタイプのノートなので、すごくいいなと思ってるんですけど。こういう絵を普段書き溜めながら、「千原さん、何ですかね、これ?」とかみんなに言われながらやってますね、毎日。
司会:ちなみに2人とも固いのがいいっておっしゃってたんですけど、そこも計算なんですか?
佐倉:今の仕事をされる人たちは、オフィスだけが仕事場ではなく、どこでも仕事されるので、そんな方々アイデアの相棒、という意味で固さは考慮しています。
司会:そうですね。プラス、大きすぎてもタクシーで書けないですし。
千原:タクシーでも書いています。どこでも書けるっていうのは絶対的条件じゃないですか。僕の場合、絵を描いていくということが伝えることだったりするので、微妙な揺れとかズレが書き直しになっちゃったりして。そういう意味ではドットが付いてるとか固いとか、絵を描きやすい条件を満たしているノートだなと思って使っています。
(世界をログするメディア「logmi(ログミー)(http://logmi.jp/90700)」より)
トークイベントの全文はlogmi(ログミー)でご覧いただけます。
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